チーム制作の「改善・保守」の認識を共有してチーム内のミゾを解決する

エンジニア歴17年の俺が、事業系の開発タスクをバンバン投げてくる非エンジニアに、保守の必要性を死ぬほど分かりやすく説明する。|みやたけ|note

この素晴らしい記事を読んで、職場のクリエイティブチームが、ぜひ営業に読んで欲しいと情報をシェアしました。
営業はとても協力的な方々で、読んでくれました。

ところが、
「今ひとつ、実感が湧かない」
「自分やチームに、何がどう当てはまるのか分からない」

そういった感想になってしまいました。
せっかく協力的な営業チームなのに、このままでは勿体無い。

そこで、より身近なものとして理解していただくために、保守の必要性をプレゼンしてみました。

  1. 「これがなぜ必要なのか?」必然性を理解してもらう
  2. 勘違いしやすいところを噛み砕いて説明する
  3. Webサイト制作というレイヤーで上記サイトを読み解く
  4. なぜ3つバランスが大事か
  5. ミクロとマクロの視点で課題を客観視する
  6. 人間だってバランスが必要だよね
  7. 結論:そのバランスがより良いアウトプットを生み出す
  8. まとめ

「これがなぜ必要なのか?」必然性を理解してもらう

まず、リンクを一読して、以下のissueがどんなものかを理解していることが前提で、話を進めていきます。

  • 事業系 issue:事業運営上、売上利益に直結する施策や機能
  • 改善系 issue:開発や通常業務を改善する行動、アイデア
  • 保守系 issue:リファクタリング等、保守性を高める行動、アイデア

営業チームとは、目標や業務そのもののレイヤーが違うため、理解が難しい場面があります。
しかし、成果物というクリエイティブチームが作るものが、チーム全体の軸となることは間違いありません。

これらを互いに認識することで、よりスムーズなチームワークに繋がると考えました。

特に改善や保守などの、売上の獲得に直結しない(ように見える)項目が、なぜ必要なのか という、「必然性」を理解してもらうことがテーマです。

勘違いしやすいところを噛み砕いて説明する

一読してもらった後の、営業の方の感想を聞いたところ、以下のような勘違いがありました。

優先順位の話ではない

一つは、リソースの話からでた勘違い。
「限られたリソースに対するタスクの優先順位の話である」という認識を持ったようです。

実際のところ、「この3つのissueが同時に存在して、初めて案件が成り立っている」という事実を認識してもらうことが重要 と感じました。

この文脈での保守の意味

もう一つは、保守という言葉から、「チームの方針や指針を保守的なものにする」というように捉えられたようです。
この部分は、営業の方に特に伝わりにくかったので、視点を変えてもらう必要がありました。

ここでいう保守とは、「成果物の健全性を保つためのメンテナンス的な業務」という意味です。

Webサイト制作というレイヤーで上記サイトを読み解く


ざっくりと各issueを具体的な例としてあげてみます。

ちなみに、Issueとは課題です。
ちょっと話が逸れますが、Todoとちょっと違うと認識しておくと、課題感の幅が広がります。

事業系issue

ここは解説するまでもないほど、シンプルです。

お金に直結する、提案やアイデア、行動。
単純な例で言えば、1サイトあたり20万円のパッケージがあったとして、それを50個作ったら500万円というような世界観です。

20万円のサイト✖️50個 = 500万円

改善系issue

営業サイドでの例。
ローンチ済みのサイトに対して、より成果が高くなるように手直しをする。

  • ABテストをする
  • 成果がイマイチなので、成果が上がるための手直しをする。

制作サイドでの例。
よりチームメンバーが生産的になれるアイデアや、得た教訓を生かして形にすること

  • 新しいツールや先進的な技術の導入
  • 思ったように行かなかった部分を、改修する

保守系issue

営業サイドでの例

  • サイトの更新
  • サーバー関連の管理
  • 既存のサイトで問題が発生した時の対応

制作サイドでの例
改善系のアイデアが実装された時から始まる

  • その都度出るオーダーに対応できるように、微調整を行う
  • 誰が見ても分かるようなソースコードをかく
  • そのための勉強など、基礎技術の向上

なぜ3つバランスが大事か

売り上げをあげることは、チームが存在する理由でもあります。
よって、事業系の課題は外せません。

「事業系だけでいいじゃねーか」

しかし実は、改善も保守も、お金を生み出す大元に繋がります。
そして、お金よりも重要な「信頼」に直結しているといっても、過言ではないと思います。

営業に置き換えてみる

このバランス感がなんなのか、より身近に感じるように、営業の仕事に置き換えてみます。

  • 事業系:売上利益を上げること全部
  • 改善:事業系で生まれた施策の結果に対する考察と、それを落とし込んだローンチ(PDCA、フィードバック・ループ)
  • 保守:資料作成などナレッジの共有、Todoリスト、ツールを使った進捗管理、メンバーの引き継ぎ

僕らのチームのように、営業が保守を認識していなくても、実は保守に属する業務を日常的に行なっていることに気づくと思います。
こう当てはめてみると、改善も、保守も、優先順位をつけられる事柄でないというのも、なんとなく理解ができてきます。

ミクロとマクロの視点で課題を客観視する

これまでは、営業や制作の作業フローとして語りました。
しかし、この考え方は、あらゆるレイヤーで適用できる思考法です。

例えば、チーム全体のマネジメントという視点でも、それは同じな課題のカテゴライズが可能なはずです。
各チームごとにその内容は変われど、issueは同じバランスに切り分けられます。

  • 自分の作業というミクロ視点でのissue。
  • チーム全体のマネジメントというマクロ視点でのissue。

これらを上手に使い分けて、適した割り振りを行うことで、より生産的に課題解決に向かうことができると考えます。

人間だってバランスが必要だよね

実は、上記の考え方は、フラクタルの様相を呈しています。
そこで、「人間だったら」というマクロ的なレイヤーでとらえてみましょう。

人間も 生産性だけに注目して24時間働いたところで、体を壊してしまう でしょう。

改善という意味での痛覚。
これによって、同じ痛みを伴う経験を繰り返さないことは、重要です。

保守という意味での睡眠。
これによって、体調の悪化を防ぎながら、身体のパフォーマンスを引き出します。

よく、自己管理という言葉がありますが、まさにこれと同じですね。
組織という身体の自己管理ができていなければ、どこかに破綻をきたす のです。

結論:そのバランスがより良いアウトプットを生み出す

このバランスを上手に取らないと、破綻が起こり、いずれ崩壊するのは自明ということは、理解していただけたと思います。

料理でも、仕込みがいらない料理は無いですよね。
保守や改善は、この仕込みの部分に当たると思っています。

仕込みというのはむしろ、料理を美味しく提供するのに必要な、重要な要素の一つなんじゃ無いでしょうか。

まとめ

今回は営業の方に、保守という考え方を理解していただけるようにプレゼンしてみました。

営業チームとクリエイティブチームって、目指す方向も違います。
違うからこそ、互いに存在意義があるのです。

よって、互いの思考法の理解が、良質なアウトプットの大きな鍵になります。

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ChaosBoy

テーマは「脱・思考停止」。
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